膝に痛みがあると、動くのが億劫になってしまいますよね。しかし、安静にしているのは逆効果です。膝に限らず、関節は動かさないでいると萎縮してしまい、ますます動かしにくくなります。そうならないためにも、運動で膝関節の周りにある筋肉を柔軟に保つことが大切です。ここでは、膝を支える筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、腓腹筋(ひふくきん)のストレッチ方法をご紹介します。
膝関節のしくみ
膝の関節は、太ももの大腿骨と脚のすねにある脛骨(けいこつ)、一般的に「膝の皿」と呼ばれている膝蓋骨(しつがいこつ)で構成されており、脛骨を支えている腓骨(ひこつ)を含め、その周囲は関節包(かんせつほう)という袋に包まれています。骨と骨の接合部分が浅いため、不安定になりがちですが、周囲にある筋肉や腱、靭帯などが関節の安定性を保つ役割を果たしています。
また、膝関節で最も重要な役割を果たしているのが、膝関節軟骨です。膝関節軟骨は少しずつ消耗し、一度磨耗したら元に戻りません。筋力が衰えると、軟骨の磨耗を早めてしまいまい、膝の痛みの原因になります。膝周りの筋肉をしっかり鍛えて、膝への負担を軽減しましょう。
膝を支える筋肉を柔軟にするためのストレッチ法
膝周りの筋肉を柔軟にするためのストレッチを2つご紹介します。
太ももの前側(大腿四頭筋)を伸ばすストレッチ
- 壁に片手をついて立ち、片足の膝を曲げ、つま先をつかみます
- つま先をお尻の方へ引き寄せ、太ももの前側を伸ばします
- 息を吐きながら30秒キープします
- 反対側も同様に行い、左右2〜3セット行います
すねの前側(前脛骨筋)とふくらはぎ(腓腹筋)のストレッチ
- 床に座って両足を伸ばします
- つま先をゆっくりと遠くに伸ばして、すねを伸ばします
- つま先をゆっくりと手前に引き寄せ、ふくらはぎを伸ばします
- 2〜3を10回繰り返します
膝の痛みを軽減するためには、動かすことが大事です。ストレッチを活用しながら、無理のない範囲で運動してみましょう。