肩甲骨マッサージによる肩こりの解消②

肩甲骨をほぐすヨガポーズ

1:肩甲骨をじっくりほぐすポーズ<ゴムカーサナ>

牛の顔のポーズ・正面

まず、膝を曲げて、右足を左足とクロスするように重ねます。右膝の上部に左膝の裏がくるようにしましょう。左足のかかとは右側の臀部に、右足のかかとは左側の臀部にできるだけ寄せていきます。膝や外側の太ももに痛みを感じない範囲で折り曲げていきましょう。

次に、右腕を耳にくっつくくらいのイメージで手を上げます。肘から先を頭の後ろ方向に折り曲げたら、左手の指先を掴んでください。もし掴めなければ、指先が触れ合う程度を目標にしましょう。気持ちよく腕が伸びていると感じる位置でキープ。ゆっくり呼吸を繰り返します。反対も同じように行いましょう。

牛の顔のポーズ・背面

日本語で「牛の顔のポーズ」と呼ばれるこちらのポーズは、肩をやわらかくほぐすことはもちろん、二の腕の引き締めにも効果があります。骨盤から背中にかけてのラインをまるめずに、背筋をピンと真っすぐにした状態で行ってください。上側の肘は天井に、下側の肘は床に、それぞれに引っ張られるイメージで気持ちよく伸ばしていくことがポイントです。

2:肩の筋肉を気持ちよく伸ばすポーズ<パリヴリッタ・バラ・アーサナ>

針の糸通しのポーズ

まず、膝を腰幅に開いて四つん這いの姿勢になります。左手は手の平を上に向けた状態で右脇の下に通し右の方向へ、右手は手の平を下に向けた状態で真っすぐ前方に滑らせながら、上半身をゆっくりと前に倒していきます。

左のこめかみを床につけたら、上半身は腰から首にかけてゆるやかに右側にひねります。左肩と右肩がじっくりと伸びていくのを感じるまで、そのままの体勢をキープしましょう。左右の腕を入れ替えて、同じように行います。

針の糸通しのポーズ

日本語で「針の糸通しのポーズ」と呼ばれ、脇の下にできた隙間に手を通すポーズです。普段あまり伸ばさない方向へ両肩を伸ばすことで、背中の後ろから肩甲骨の筋肉もしっかりほぐすことができます。膝からヒップまでを傾けずに、真っすぐ立たせることがポーズの姿勢を整えるうえでのポイント。ただし、首や腰が痛むようなら無理は禁物です。

1日5分で老けない体をつくる!辛い肩こりがみるみる楽になる「簡単ポーズ」3選

■肩甲骨や肩関節がほぐれるストレッチ

(1)肩のこりに効くストレッチ

胸を突き出すようにして、肩こり、胸、肩関節の痛みを防止します。喉の調子も改善します。

肩のこりに効くストレッチ

姿勢を正して、天井を見るように、ゆっくりとアゴを引き上げていきます。頭を後ろに倒すのではなく、あくまでもアゴを上へと向けていくイメージです 。

「このとき手を体の後ろで組み、アゴを上げていくのと同時に、組んだ手を斜め 下へと引っ張っていくと首前だけでなく、胸、肩の筋肉もほぐれていきます。手を上げ下げして、左右に動かすと、伸ばされる場所が違うので気持ちいい場所を 見つけてください」

手の指はクロスさせ、肩甲骨をぐっと内側に寄せるイメージで行います。

(2)肩関節ATMストレッチ

ATMとはアンチトリックモーションストレッチのことで、代償運動をおこさないストレッチです。背中のこり、肩こりが改善し、肩関節の動きがよくなります。

左足のひざを曲げます。左手で左足のかかとをつかみ、肩甲骨を前に引き出すようなイメージでひざを伸ばしていきます。足の位置を下げると肩甲骨の上方が、上げると下方が伸びます。足を内側に持ってくると肩甲間部(けんこうかんぶ)が伸びます。

伸ばしたいところが引っ張られるように、背中を丸めるのがポイントです。弓にたとえると体が弓で手と足で引き寄せるイメージです。最初はできなくて当たり前。特に体が硬い人には難しいストレッチですが、続けるとできるようになってきます。

(3)肩関節前方ストレッチ

肩甲骨の動きがよくなり、肩関節の可動域が広がるストレッチです。

両手を肩幅より広めに開いてからソファーに手をつきます。ソファーの前にしゃがみ、ゆっくりと下方向へしゃがんでいきます。

このストレッチを行うときは、背中が丸くなりやすいので、背筋はしっかり伸ばしておきます。また、勢いよくかがみこむと肩を痛める可能性がありますので、ゆっくりと慎重に行うようにしましょう。肩甲骨の内側に効くストレッチ。きちんと固定されていれば、椅子でも代用できます。

(4)肩関節柔軟

肩甲骨の間をせばめて、肩周辺をじんわりと伸ばしていくストレッチです。

後ろ手で、ソファーの背もたれをつかみます。手の幅は肩幅程度が目安。肩甲骨の間をせばめて、胸と腕のつけ根周辺を伸ばします。このとき背中はしっかり伸ばし、視線は少し上方向に向きましょう。

下を向いたり、ひじは曲げないようにしてください。手と手の間は狭い方が効果的です。つらかったら手と手の幅を調節してください。肩こりがひどい人は腕が上がらないかもしれません。また、立ったままの姿勢でもOKです。

肩甲骨や肩関節がほぐされ、内巻きになりやすい肩が本来の位置に戻るストレッチ。肩周りがこっている人ほど最初はきつく感じられるでしょう。ただ、肩周辺を伸ばす動きは普段の生活ではほとんどありません。そのため、意識的にこういったストレッチを取り入れて、肩こりの予防と解消をしていくことをオススメします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です